『Kongens nei ヒトラーに屈しなかった国王』2016(ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、アイルランド)
日本公開 2017年12月16日 民主主義を貫いた国王
ヒトラー率いるドイツによるノルウェー侵攻。
降伏を要求するドイツ軍とそれに抵抗するノルウェー政府。
その間で、なんとか外交で治めようと苦悩するドイツ公使。
ドイツ軍侵攻から国王亡命に至るまでの三日間を描く。
監督:エリック・ポッペ
脚本:ハーラル・ローセンローブ=エーグ、ヤン・トリグベ・レイネランド
原案:アルフ・R・ヤコブセン
国王 ホーコン7世:イェスパー・クリステンセン
皇太子 オラフ:アンドレス・バースモ・クリスティアンセン
公使 ブロイアー:カール・マルコビクス
まだあどけなさの残る兵士Fredrik Seebergが
「すべては国王のため」と敬礼すると
「そうではない、祖国のためだ」と返すシーンは国民とともにあろうとする国王の心が表されていて印象的。
この台詞、字幕では“祖国”となっているけれど、実際は“ノルウェー”と言っているのです。
そしてこの「すべてをノルウェーのために」をモットーに亡命先のイギリスから祖国をささえ続けたそう。
でも、なぜかそのことは描かれていなかったのが残念。
制作国では皆が知っていてわざわざ描く必要がなかったのかな?
緊張状態の日々のなかで映し出される孫たちとのやり取りは微笑ましくて彼らを愛しているのがわかるし、
孫たちも「おじいちゃん大好き」なのがわかるから、彼らをアメリカに送り出すシーンは涙なくしては観られなかった。
国民を残して亡命した国王を非難するような感想も投稿されていたけど、それは亡命後の活動が描かれてないからだと思う。
イギリスからのラジオ放送は国民を励ますと同時に、国王が生き延びることで「祖国解放への希望」の象徴としての役割も担う存在。
そう、ダライ・ラマのような存在だったのだと思う。
こういうときにリーダーがとる道は、
ホーコン7世の兄であるデンマークのクリスチャン国王や日本の天皇のように国に留まり国民を支える道。
もうひとつはホーコン7世のように国の外から支える道があるのではないかと思う。
どちらが正しいか正しくないかではなく、そのときの状況や国王と国民の関係性の違いによるのだろう。
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